恐山いた子の独り言
「歴史から学ぶ、ピンチをチャンスに変える粘り強さ」
いた子の大家さんは、歴史が趣味で、昔から歴史に関する資料を集めたり、読んだりするのが好きなんだよね。歴史好きが高じて、「日本薬史学会」という学会に所属していて、薬学の歴史に関して学会発表もしたことがあるんだよね。
その大家さんが言うには、戦国時代の歴史の事実を俯瞰すると、天下を取るとか、小さな領主から地方の大勢力になっている武将って、必ずどこかで盛衰をかけた大勝負をしていて、滅ぶかもしれない大ピンチを切り抜けていると言うんだよね。織田信長も、15代将軍足利義昭を追放した後は、信長包囲網にあって四面楚歌の状態になりながらも、切り抜けて天下布武の足掛かりを築いたんだよね。江戸幕府の初代将軍の徳川家康も、三方ヶ原の戦いで、武田信玄に完膚なきまで叩きのめされ、恐怖のあまり自分の城へ逃げ帰る馬上で脱糞したという逸話は有名だよね。
徳川家康は、この時のみじめな自分の姿を絵師に書かせて、その後の自分への戒めにしたというんだよね。でも徳川家康は、天下無双の武田信玄に立ち向かった武将としてその後の評価を高くして、その評価が天下取りに繋がったと言われているんだよね。
人間、どんな時でもピンチはあるけど、言い古された諺ながら、ピンチはチャンスに繋がるんだよね。肝心な事は、そのピンチを我慢強くしのいで、次の反省に繋げ、ピンチをはねのけ再び飛躍する勇気だよね。ピンチとチャンスは交互にやってくるので、ピンチの時に狼狽えず我慢する、チャンスには勇気をもって飛躍するという当たり前の事を堅実にこなすための気骨と覚悟、そして粘り強さが必要なんだよね。