恐山いた子の独り言
「真鍋さんノーベル物理学賞を受賞」
米国プリンストン大学の上席研究員の真鍋さん、ノーベル物理学賞を受賞したよね。日本人のノーベル賞受賞者はこれで28人らしく、物理学賞を受賞した人は16人目になるらしいよね。
ノーベル賞も、医学・生理学賞、化学賞、文学賞、平和賞と分野が多岐に渡るけど、日本では、その中でも物理学賞の受賞者は群を抜いて多いよね。日本人最初のノーベル賞受賞者の湯川秀樹博士以来、日本の基礎物理学の優秀性を物語る事実だと思うけど、これまでの物理学賞の受賞者はほとんどが量子物理学関係の分野での受賞で、気象関係での受賞は珍しいという話だよね。いた子も、気象関係でノーベル物理学賞?と初めはピンと来なかったけど、確かに大気の動きとか、大気中の二酸化炭素の影響をコンピューターでシュミレーションするって、物理学の分野だよなと思ったんだよね。学校で習う気象って、地学の中に入っているので物理学と言われてもピンと来ないよね。いずれにしても、日本人がノーベル賞を受賞したという事は祝福されるべきことだよね。
それにしても、いた子が心配するのは、日本人のノーベル賞受賞者の方々は、最近の医学生理学賞の京都大学の山中教授を除けば、ほとんどが高齢の方々で、日本が高度成長期に研究をやっていた人達なんだよね。あのころは、経済面でも科学分野の面でもアメリカとかヨーロッパの先進国を追いかけていた時代で、日本の科学者達にも覇気があった時代だよね。丁度今の中国の様な状況だったんだよね。日本全体がハングリー精神で満ち溢れていて、研究者達もハングリーに研究していた時代なんだよ。最近の、日本の研究とか技術革新が中国とかに後れを取っているのは、社会が豊かになり、ハングリー精神が無くなったからではないいかと、いた子は考えているんだよね。
豊かな時代になった現在では考えられないかもしれないけど、社会が豊かになっても、良い研究が生まれる背景には、良い研究がしたいとか、自然の摂理を解明したい、未知の事象を発見したい等のハングリーな精神が必要なんだよね。