山の神の独り言

「七福神の森の日本カモシカは雪上を活発に活動している」

大雪が降って以来、七福神の森の中は、動物の足跡でいっぱいで、足跡を追うのは動物の行動を理解するのに楽しいんだよね。
最近、七福神の森では、ニホンカモシカが活発に活動していて、あちこちに雪上の足跡が残っているんだよ。
日本カモシカは、雪の中でも急な崖などを上り下りしているんだけど、よくよく観察していると、険しい崖だけを上り下りしているだけではないみたいなんだよね。谷になっている水飲み場へ降りる時も、緩やかな斜面を使っているし、山の頂上へ登るときも、緩やかな谷筋から入って、最後に急斜面を登りきるといったなるべく楽なコース取りをして移動しているんだよね。
先日なんか、山の神がスノーシューで歩いた足跡をたどって歩いていた痕を見つけたんだよね。新雪を歩くとニホンカモシカの体重でかなり沈むので、結構大変そうだけど、スノーシューである程度固められた雪の上を歩くのは楽なんだよね。その時のニホンカモシカの足跡は、スノーシューの足跡の真ん中を的確に踏んで、延々と続いていたんだよね。
急な崖でも登りきるニホンカモシカでも、せっかく山の神がつけてくれた足跡なんだから使わしてもらおうと思ったんだろうね。小型の動物なら、歩幅が合わないからそんなことは出来ないけど、ニホンカモシカの歩幅は、山の神の歩幅にフィットしたんだろうね。
山の神としても、自分の足跡をニホンカモシカが使ってくれているのには悪い気しないし、ニホンカモシカとお近づきになる良いチャンスだったんだよね。

2021年01月28日