山の神の独り言

全国的に梅雨明け宣言が出て、いよいよ夏本番だよね。全国各地で35℃を超える気温を観測しているよね。北国育ちの山の神は夏の暑さは苦手で、35℃を超える暑さで1週間も生活したら、汗が出過ぎて干からびてミイラになってしまうんではないかと心配しちゃうよね。山の神が管理している「七福神の森」も夏真っ盛りで、雑草が生え放題なんだよね。七福神の森では昨年、青森ヒバの苗木を7ヘクタールの林地に1万9千本植林したので、山の神は昨年の夏の暑い中で一生懸命下草刈りをしたんだよね。一人で(時々応援あり)、しかも休日だけを使っての作業だったからトータルして3ヘクタール程度しか下草刈りは出来なかったんだけど、真夏の炎天下での下草刈りは重労働だよ。それこそ汗が出過ぎてミイラになるんではないかと心配したよ。雑草って人間にとって邪魔者でしかなくて、庭とか土地を持っている人にとっては、除草作業の重労働で苦しめられる代物だけど、植えたばかりの幼苗にとっては意外とそうでない気がするんだよね。一般的には、木の苗なら下草を刈って、太陽に当てた方が成長が早いと思われるけど、昨年下草刈りをした部分と、しなかった部分の青森ヒバの成長を比較すると、そんなに大きな差は無いような感じなんだよね。経験豊富な山林家に言わせると、幼苗は一定期間、雑草に守られて育てる方が良いという人も居るんだよね。確かに、七福神の森の雑草の中の青森ヒバたちを観察しても、照度を測定すると光はそれなりに幼苗に届いている様子だし、地表の温度も湿度も下草刈りをした部分よりしなかった部分の方が低いんだよね。森の幼苗にとっては、雑草が作る日影が「ゆりかご」になっているのかもね。とかく人間には邪魔者にされがちな雑草だけど、自然の中でそれなりの役割を果たしているんだと、七福神の森中で作業していて感じるんだよね。

2020年08月06日