山の神の独り言

「間伐残材の有効活用!」

間伐って知っている人もいると思うけど、植栽木で込み合った森の中で、優良木を残して、優良木の一層の成長を図るために、周囲のあまり育っていない木を切り倒して、優良木に光と栄養を与えるために行うんだよね。間伐には2つの方法があって、搬出間伐と切り捨て間伐があるんだよね。搬出間伐は、切り倒した木を運び出して木材として活用する方法で、森林資源の有効活用という意味では理想的な間伐なんだけど、間伐の対象になる木は、周囲の木よりも成長の悪い木が多いので、木材としての価値が低く、費用をかけて搬出しても、木材の価格よりも費用の方がかかって、経営的には赤字になるケースが多いんだよね。そんな事情があるもんだから、現在主流になっているのは、「切り捨て間伐」と言って切り倒した木を適度な長さに切って、森の中に放置する方法なんだよね。確かに、切り捨て間伐でも、優良木に光と養分を与えるという間伐の目的は果たしているんだけど、森の中に切り捨てた材木を残すと、森林資源の有効活用とは言えないよね。森の中に残された材木は、自然に腐敗して消滅し森の栄養にはなるんだけど、材木が腐敗する過程では、材木を分解する微生物は、再び二酸化炭素を放出するんだよね。せっかく木が二酸化炭素を吸収して二酸化炭素の吸収源としての役割を果たしている森に、間伐材を放置すると二酸化炭素の収支という意味でエコではないんだよね。そこで山の神は、森の中に放置されている間伐材を簡便に搬出して、薪として活用するプロジェクトを以前からやっているんだよね。森の中から伐採した木材を搬出するためには、色々な方法があるんだけど、木材を引きずって搬出すると、森の表土を攪乱するので望ましい方法ではないんだよね。そこで山の神がやっているのは、架線による搬出方法なんだよね。架線搬出って、森の中にワイヤーとかロープを張って、ワイヤーとかロープには材木搬送用の搬器を付けて、材木を吊るして空中を搬送する方法なんだよね。架線搬出には、大掛かりな物もあるんだけど、間伐残材を搬出するのに大掛かりな装置を使っていては経費の面でエコではないよね。そこで山の神は、同じ架線でも、手作りの搬器とワイヤーとロープ、更には小型のウインチを組み合わせた方法で、簡便に安価に間伐残材を搬出するやり方を取っているんだよね。雪が積もっている時期は、森での仕事は限られてくるので、間伐残材の搬出作業は適当な作業なので、雪の時期にやるようにしているんだよね。最近、薪温水ボイラーによる暖房システムの国内メーカーも増えているので、来年あたりは薪温水ボイラーを導入して間伐残材で暖房しようかと七福神家の大家さんと話し合っているんだよね。

2023年02月27日