恐山いた男の独り言
「英語翻訳ソフトの功罪」
最近のインターネットの普及で、色々なソフトが便利に使用できるようになって、ネット音痴のいた男でも、少なからず恩恵を受けている部分はあるんだよね。
最近、七福神家の大家さんが言うには、英語の翻訳ソフトというやつが普及していて、ちぐはぐな部分もあるけど、かなり完璧に翻訳できるようになってるらしいんだよね。大家さんの薬局へ実習に来ている薬学部の実習生も、文献を探しては、翻訳ソフトで読んでいるので便利だと言っていたんだよね。英語の論文を書くにしても、翻訳ソフトで日本語を英語に変換すると、結構読める文章になるらしいんだよね。
大家さん曰く、我々の時代は、英語の論文を読めないと先輩に怒られ、英語で論文を書けないと一人前の研究者扱いはされなかったけど、翻訳ソフトを使えば、誰でも一人前の研究者に成れてしまう時代なんだよねと言って、先輩に怒られながら英語論文を書いていた昔を懐かしがっているんだよね。
大家さんは、読書が趣味だから、色々なジャンルの本を読むんだけど、翻訳本を読むときにいつも感じる違和感のことも話していたよ。大家さんが言うには、翻訳者って英語の文章を忠実に翻訳しようとするので、日本語にすると意味がちぐはぐになる文章が結構見られると言うんだよね。しかも、その分野の専門家でないとテクニカルタームの使い方がちぐはぐになっているケースが間々見られるらしいんだよね。英語に堪能な専門家が訳した英語と、専門分野以外の人が訳した文章では、意味の取り方が違うケースが多いことを経験しているらしいんだよね。英語ソフトも同じで、あくまでも英語に忠実に翻訳するので、意味が通じない部分も沢山あるよね。
英語って、最初は読みにくいけど、何回も読んでいると慣れて来るので、出来れば、専門分野の英語だけでも原文を読んだ方がニュアンスが通じるので、原文を読んで慣れておいて方が良いと学生さんには指導しているらしいよ。便利なツールばかりに頼らないという昔気質の大家さんらしい話だよね。