山の神の独り言
「アブが消えた七福神の森にはびこる蚊たち」
下北地域にも秋風が吹き始めて、七福神の森でも、アブがめっきり少なくなったので、下草刈りの仕事はし易くなったんだけど、その分、蚊が猛威を振るい始めたんだよね。アブも蚊も変温動物なので、アブが活動しなくなったので、蚊も活動しなくなっても良いのではないかと思うけど、以前より活発に蚊が活動しているんだよね。
皆経験していると思うけど、蚊ってアブみたいに羽音をたてないので、気づかないうちに皮膚に止まって、血を吸っているんだよね。ただ助かっているのは、蚊はシャツの上から刺したりしないことだよね。どうして、蚊が減ったかを色々考えてみたんだけど、山の神が思うには、アブは蚊を捕食する有益昆虫なので、アブが活発に活動していた時期には、蚊が捕食されて個体数が減っていたんではないかと思うんだよね。アブが活発に活動していた時期も、蚊は居たけど、数と密度の点では、今よりも少なかったと思うんだよね。
よく見る光景なんだけど、野鳥が口いっぱいに蚊とか虫を銜えて飛んでいるのを見ると、虫を食ってくれて、役に立つ奴らだなと思うんだよね。思えば、アブも蚊を捕食して役に立っていてくれてるのかなと思うと、むやみにアブの事を敵視しては、有益昆虫として蚊を捕食して活躍しているアブに気の毒かな?とも思うよね。山の神としては、アブに噛まれるよりは、蚊に刺された方が痛みも痒みも少なくて済むので、助かってはいるんだけど、秋風が吹いてから森に蚊が増えるのは意外に思う人が多いかもしれないよね。
ほんの小さな自然環境の変化だけど、自然の中で仕事して、森に居る時間が長いと、そんな小さな変化でも敏感に感じるんだよね。自然の中に溶け込みながら、改めて、自然の繊細さを感じている山の神です。