山の神の独り言
「気温が下がって、アブが消えた!」
前回もブログで紹介したけど、夏の山林作業では、アブとかブヨとか蚊に悩まされるんだよね。
奴らは、気温が高い時期に活発に活動するので、夏の山林には沢山いるんだよね。奴らは、熱と二酸化炭素に反応している様子で、七福神の森に車で着いて、車を降りると、車の熱気を感知して、すでに車の周囲に集まって来ているし、下草刈りで汗をかいて熱と二酸化炭素を放出していると寄って来るんだよね。いったい何処から湧いて来るのかと思うんだけど、叢とか灌木の茂みに中に、一定の密度で生息していて、熱と二酸化炭素を発する動物が来ると寄って来るんだよね。車は動物ではないけど、熱と二酸化炭素を出すという意味では、奴らには同じなんだろうね。車に留まって車を齧っても血は吸えないので車に集まってみても意味は無いんだけど、習性なんだろうね。でも林内で作業する山の神は、作業で汗をかいて熱は出すし、筋肉活動をしているので二酸化炭素は出すし、齧れば血は出るしで、絶好の標的になっていたんだよね。まったく気温が高くて暑い日はアブとブヨと蚊の天下だったんだよね。
ところが下北地域にも8月初旬に豪雨が降って、それからは気温が一気に下がって20℃前後になったんだよ。気温が下がってからは、七福神の森に車で着いても、アブもブヨも寄ってこなくて、こんなに熱と二酸化炭素を出しているのに、何で寄って来ないんだ?と不思議に思うくらいなんだよね。山林で作業していても、一切アブもブヨも寄って来ないので、作業はしやすいんだけど、逆にアブとかブヨの安否が心配になるんだよね。暑い盛りは、散々刺されて敵対関係にあったんだけど、いざ消えてしまうと心配になるのも変な話だけど、アブとブヨ達はどうしているのかなと思うんだよね。
でも消えた理由を考えてみると、気温がおよそ5~7℃程度下がっただけなのに、全く活動しなくなるアブとかブヨって自然環境を敏感に感じ取って生活しているんだなと思うんだよね。人間は恒温動物だから、気温の変化には強いけど、アブもブヨも蚊も変温動物だから、気温の変化には敏感なんだよね。地球温暖化で、平均気温が1℃変動すると大変な事になると言われてもあまりピンと来ないけど、自然の中で暮らしている諸々の動物たちは、数度の温度変化でも敏感に感じているんだなと、自然の摂理のデリケートさに驚かされるんだよね。総ての生物にとって、地球温暖化は重大な問題だよね。