山の神の独り言

「滝の汗・炎天下の下草刈り」

以前のブログで紹介したけど、七福神の森の下草刈りをやっているんだよね。今年は、林内作業車の車庫の建設に思いのほか時間がかかってしまったので、7月に入ってから本格的に下草刈りを始めたんだよね。普通なら、6月に入れば下草刈りは始まるんだけど、今年は遅くに始まったので、草も木も伸び放題で、例年よりかなりの労力がかかっていて、夏の暑さと相まって、苦労しているんだよね。
特に、昨年、下草刈りを省いた状態で青森ヒバの苗の成長を見ようと思って、下草刈りをしなかったもんだから、2年分の下草とか灌木が生い茂っている状態なんだよね。蔦とか絡まって、こんもり植物状態の部分もあって、切っても切っても、先が見えないというジャングルより凄い部分が沢山あって、炎天下の下草刈りで、毎回、滝の汗をかいているんだよ。不思議なもので、汗が出るからスポーツドリンクを腰に下げながら作業するんだけど、1日に500mlのボトルを6本くらい飲むんだよね。それでも、尿意があまりなく、飲んだ水分は、ほとんど総て汗になって出ているらしいんだよ。直射日光があるときは、こまめに水分を補給して、水分補給時に未だ切っていない灌木の日陰に入って小休止するんだけど、日陰のありがたさが身に染みるんだよね。大休止の時は、ベースキャンプにしているティピーテントまで戻って休むんだけど、ベースキャンプは森の木陰になっていて、涼しい風が吹くので、生き返った気になるんだよね。
緑の木漏れ日の中で、キャンプ用の椅子に腰かけて、涼しい風を感じている時って、気分的にリフレッシュするんだよ。下草刈りの暑さから解放されたという意味でも、日常の忙しさから解放されているという意味でも気持ちが落ち着くんだよね。昔の偉いお坊さんたちが、山に籠って修行して、「無」の世界に入り込むというのはこんな瞬間なんだろうなと思うんだよ。山に神にとって、夏の下草刈りは、比叡山の千日回峰行の様に、肉体を極限まで追い込んだ後に到達する「無」の世界の悟りの疑似体験のようなものなのかな?と思ったりするんだよね。

2021年08月05日