山の神の独り言

「雪が解けて木々が芽吹く前の森の展望」

雪が解けて木々が芽吹く以前の森は、灌木の広葉樹が枝だけなので、見遠が良く効いて、森の展望が良くなるんだよね。この時期を利用して、森の状態などを確認する作業をするんだよね。灌木の葉が茂ると、見えなくなるものも多く、特に森林の境界にある境界標識の確認作業などはこの時期に最適なんだよね。
森の境界の確認作業は、登記簿の原図を基に、GPSで確認するんだけど、登記簿の原図と実際の境界標識の位置がずれていたりして、結構大変な作業なんだよね。山の神は、境界標識が確認できた部分には、自作の標識板を、立ち木とか打った杭に取り付けているんだよ。境界標識は地面に埋め込まれているので、灌木の葉が茂ったり、落ち葉が積もると確認しにくくなるので、標識の板は便利なんだよね。
その他にも、森の中が移動しやすい時期なので、木々に絡んだ蔓の除去などにも良い季節なんだよ。蔓の除去は、蔓を鋸で切断した後で、蔓を木から剥ぎ取るんだけど、結構力が必要なんだよね。中には大人の腕の太さ位ある蔓もあるので、そんなやつを剥ぎ取る場合、力任せでは出来ない場合が多いので、ターザンみたいに蔓にぶら下がって木の周りをまわるんだよね。蔓って木にらせん状に絡んでいるので、蔓にぶら下がって全体重をかけて、木の周囲を回るとベリベリと剥がれて来るんだよね。
展望の効く森林の中を、木に絡んだ蔓を探しながら、仕事としてターザンごっこが出来るのも、この時期ならではの楽しみなんだよね。

2021年05月13日