山の神の独り言

「七福神の森にも春の息吹」

このところ、天候が荒れて雪が降ることが少なくなって、比較的暖かい(と言ってもプラス5度程度)日が続いているので、七福神の森には、春の息吹が感じられるようになっているんだよね。
雪が解け始めて最初に目につくのは、白い雪原に黒い木の切り株がにょきにょきと出て来ることだよね。切り株だからにょきにょきと成長して出て来るわけではないけど、雪が解けて積雪が減少して、雪面が下がると相対的に切り株が頭を出してくるんだよね。
気温が上がるに従って、雪も解けるので、粒子の大きいザクザクした粒雪になるんだよね。
吉幾三の歌に「津軽恋女」という歌があって、その歌詞の中に、「津軽には七つの雪が降るとか」という一節があるんだけど、雪って本当に気候の状態で七変化するんだよね。
「津軽恋女」では「春待つ氷雪」なんだけど、七福神の森では「春待つザラメ雪」という状況なんだよね。
南斜面では、雪が完全に消えた部分もあって草が見えているんだよ。天気の良い日なんかは、本当に春が来たんではないかと錯覚するくらいだよ。
今年の冬は雪が多くて、大変な部分もあったけど、雪が多いとそれだけ山の神は燃えるんだよね。今年の雪の季節の休日は皆勤賞で毎日七福神の森で仕事したよ。雪と遊ぶのって楽しいよね、働いて体を動かしていると寒さも感じないし、それなりの耐寒防備もするので、雪の中での作業は快適だよ。
マイナスの気温の中で仕事していても、汗をかくのは同じなので、衣類が濡れて冷えたりするけど、さらに働けば自力で乾かせるからね。山の神としては、春が来るのは楽しみだけど、雪の冬が終わるのも寂しい気がするんだよね。

2021年02月25日